2018年   ナルク南の集い(11月1日開催)ワンポイントアドバイス
誤嚥性肺炎について
日本人の死亡原因の第3位となっている肺炎。死亡者の95%以上が65歳以上の高齢者で、その多くが「誤嚥性肺炎」だ。命を脅かす疾患だけに、予防することが大切だ。誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や食べ物などと一緒に肺に流れ込んで起きる肺炎。「誤嚥」という言葉から、食事中などに食べ物や飲み物を誤って器官に飲み込むことで起きると考えがちだ。しかし、原因はそれだけでなく、実際は睡眠中などに口腔内の細菌が気管から肺へと流れ込んで起きることが多い。飲み込む力が弱くなっている高齢者では、気付かないうちに肺炎を発症していることが少なくない。高齢者の肺炎は呼吸不全になりやすく、また心不全を伴うこともあり、早めに発見し治療することが大切となる。ただ、、誤嚥性肺炎では発熱や咳、呼吸が苦しいなどの肺炎特有の症状が無いか、有っても極く軽微で見過ごされてしまい、気付いた時にはかなり症状が進んでいることもある。気を付けたいのは、食欲がない。 ボーっとしている。 元気がない。失禁する。などの症状だ。これらは一見肺炎と関係がないように見えるが、調べると誤嚥性肺炎だったということがよくあるという。予防のために大事なのが「口腔ケア」だ。口の中に普通にいる菌が誤嚥性肺炎の原因になる。食べかすが口の中に残っていたり、義歯の手入れがきちんとされていなかったりすると、口の中で細菌が増殖、誤嚥で肺炎を起こしやすくなる。国内の高齢者施設の入居者を対象に、口腔ケアの有無と肺炎の発症率を2年間追跡したところ、ケアによって発症率が約半分に減らせたとの報告もある。歯磨きは、歯だけでなく、頬粘膜や舌、口蓋も合わせてブラッシングする。義歯は毎食後はずして義歯と残存歯を別々に磨き、夜間は義歯洗浄剤につけておく。歯磨き出来ない時は、食後に水や洗浄剤でぶくぶくうがいをするだけでもいい。肺炎球菌ワクチンや冬のインフルエンザワクチンの接種も肺炎を減少させることが分かっており有効だ。飲み込む機能が衰えていると感じたら、嚥下体操をすることで首周辺の筋肉を柔らげ、口腔周囲筋を鍛えることで結果として誤嚥の防止に繋がる。

嚥下体操の具体例
「深呼吸」 ゆっくりと深呼吸を繰り返す 鼻から吸って口からはく

「首の体操」 首を左右に振り返る 頭を上下に動かす 頭を左右に動かす

「肩の体操」 肩をゆっくりと上げて下ろす 肩をゆっくり回す

「舌の体操」 大きく口を開けて舌を出したり引いたりする 舌の先を左右いっぱいに動かす
「発音練習」 「パピプペポ」「パタカラ」を、はっきりと発声する
▲top
CGI-design